解剖学総論②
今回は解剖学総論②ということで解剖学的位置と解剖学においての方向、位置を示す用語について触れていこうと思います。
解剖学的位置
解剖学的位置(解剖学的正位)とは・・・直立し、顔面、目、足部が前方を向き、上肢は手掌を前面に向け、手の母指が外側、足の母趾は内側に位置した姿勢。人体の方向と位置はすべてこの解剖学的位置が基準。
解剖学において方向・位置を示す用語①
1.水平面
地平面と平行な面。人体を上下に分ける。
2.前額面(前頭面ともいう)
水平面に垂直に交わり、額に平行な面。人体を前後に分ける。
3.矢状面(しじょうめん)
水平面と前額面とに垂直に交わり、人体を左右に分ける面。
このなかで身体を左右に2等分する線を正中線
正中線を通る矢状面を正中面という。
身体の正中線上には前面に口、臍、陰茎(陰核)が位置し、
後面では脊柱の棘突起が位置する。
解剖学において方向と位置を示す用語②
1.内側、外側
正中に近いほうを内側、
遠いほうを外側という。
2.深、浅 (内方、外方)
身体表面に近いほうを浅(内方)、
遠いほうを深(外方)という。
3.前側、後側 (腹側、背側)
解剖学的位置において身体の前面に近いほうを前側(腹側)、
後面に近いほうを後側(背側)という。
4.上方、下方 (頭方、尾方)
解剖学的位置において身体の高い位置にあるものを上方(頭方)、
低い位置にあるものを下方(尾方)という。
5.近位、遠位
上肢、下肢で用いられ、体幹に近いほうを近位、
遠いほうを遠位という。
6.橈側、尺側 (脛側、腓側)
前腕において母指側を橈側、
小指側を尺側という。
下腿においては内側を脛側、
外側を腓側という。
7.掌側、背側 (底側、背側)
手において手の平側を掌側、
手の甲側を背側という。
足において足底側を底側、
足の甲側を背側という。
基礎中の基礎でこんなの当たり前と思うかもしれませんが、再確認のために記載しました。